カフェでね
ランチなんか食べながら
ひとりでぼんやりしているとね
妄想したりする
カフェラテとクロワッサンサンド
それが目の前にある本当のもので
視線を上げると窓だったりするのに
ふとね
誰もいない目の前の席に
あなたがいたらどうなんだろうなんて
そんなこと考えてみたりする
あなたはきっと手持ち無沙汰で
わたしの顔なんてあまり見なくて
カフェとかは居心地が悪いっていう顔をして
コーヒーなんかをちびちび飲んでいるの
わたしは黙ってそんなあなたを見上げていて
そのわたしの視線があなたにはうっとうしかったりして
やっぱりどこか違うほうを意図的に見たりする
そんなことを考えて
クロワッサンサンドを口に運んで
誰にも見られないように
誰にも知られないように
小さく笑ったりする
それはちょっと不健全な
でも
しあわせなひととき
カフェで過ごす
楽しい時間だったりするんだ
了