「そうね、少しはそういうのもいいんじゃないの?」

………は?

真もあたしもびっくりした。

お母さんがそんな事言うなんて全く持って予想外。

でも言ったからには引き返せない。そんな事死んだってしない!

あたしが色々と考えてるとお母さんは続ける。

「ああ、そうだ。姉さん達のとこにでも行ってきなさい。」

お母さんは4人姉妹の三番目。

「は?いいよ。勝手に探すし」

あたしは親友の知世子の家に行くつもりでいた。

「どうせ知世子ちゃんの所でしょ?あんまり人様の家に迷惑かけちゃだめよ。」

叔母さん達にだって迷惑かけるじゃない。と毒付く。
ていうか、見透かされてるし。悔しい。

「ね!決定!じゃあ、連絡しとくから!」
なぜかお母さんがウキウキしている。ムカつく。

そんな感じであたしの家出(一人旅行?)と共に夏休みがスタートした。