ひなのは俺に抱きしめられたままずっと俺の話を聞いてくれた。



「私彼氏なんていないよ?」


「えっ?田辺ってやつと付き合ってるんじゃ…」


「田辺くん?」


ひなのは目をぱちくりさせている。


「一緒に観覧車に乗ってたって…」


「ぁあ!観覧車は乗ったよ?でもどうして彼氏になるの?」


ひなが言うには歓迎遠足の時張り切りすぎたひなのは苦手な絶叫マシーンに乗りおもいっきり酔ってしまい椅子で休んでいたところをずっと田辺が付き添ってくれてお詫びに何かしたいとひなのが言うと一緒に観覧車に乗ってほしいと頼まれたらしい。