智輝と別れてから一人で帰っていると公園の砂場のほうでしゃがんでいる俺の知ってる後ろ姿が見えた。



「よしよし…可哀想に捨てられちゃったのかな?」


そこには心配そうな顔をしたひなのと段ボールに入れられた子猫が見えた。


ひなのらしいなと思いながら様子を見ているとひなのが腰を上げて帰ろうとして振り返った。


そこには子猫を持ったまま俺に気付いたひなのがいた。


「…だいちゃん?」

ひなのは俺の風貌を見て驚いたのか目をパチパチさせている。