「生きることは、愛することなのかな。」
そうつぶやいてもう一度首筋にキスをすると、彼が寝息をたてながら抱き寄せてきた。

そろそろ起きなければならない時間だけど、私は目覚まし時計をとめてしまった。
後で慌てる彼に責められたら、あなたがいけないのよと笑ってやろう。


この腕の中ならば、涙さえあたたかい。
傷跡も、心地よい苦味に感じられる。

私はゆっくりと目を閉じた。













2007.6.8(下書き5.23) 完