『…じゃぁ、なんで私には近づくの?』

『え。』

『私も、あんたの事避けたよ。自分守るために。』



『……違うと思ったから。

…レイちゃん、他の子達となんか違うと思ったの。
確かに皆と同じように行動してるけど、うまく言えないけどなんか…価値観は一緒かもしれないって思ったの‥。』




私は言葉が出なかった。




驚きや焦りとともに、
自分の行動を恥じる気持ちや、彼女に周りと違うと認められた事へのかすかな喜びを感じた。


‥私は、周りの女子に"違う"と思われる事を恐れ、
同時に、彼女達以外の人間に、彼女達と"同じ"と思われる事を嫌っていた。



多分、

私が一番弱いんだ。








カナの言葉は嬉しかった。


でもだからといって『同じだよ』と
カナと手を取り合うことはできないんだ。