思わず目を見開いた。
ドクン。
心臓の音が急に大きく聞こえる。
いきなり何をいいだすの、この子は。
『楽しい…よ。…決まってんじゃん…。』
何故か声が小さくなってしまう。
『そ‥か‥。ごめんね変な事聞いて。
なんかレイちゃん見てて、本当にそこにいたいのかなって思っちゃって‥‥。』
ドクン。ドクン。
大きな焦りに襲われた。
アコ達と何かするたび心の中でつぶやくあの本音を、
この子にすべて見透かされている気がした。
『‥人の‥心配するより、自分の立場考えた方がいいんじゃないの?』
私は冷静を装って忠告した。
すると、彼女はニコッと笑ってこう言ったのだ。
『あたし、独りでいいの。』
耳を疑った。
『別に独りが好きなわけじゃないよ?正直、結構きついときってある。でも、恐がって気を遣ってばっかりの浅はかな馴れ合いなら、私はパスしたいの。』
『―――・・・。』