仕事が終わった深夜、俺は優季が話してくれた公園に足を運んだ。


まだ桜の季節には早いのに、何かに引き寄せられるようにここまで来てしまった。


薄暗い街灯がついた誰もいない公園の中心にある大きな桜の木を見上げる。


これが満開になったら、本当にきれいなんだろうな…


公園の中をぶらぶらと1周し、目に留まったベンチに腰を下ろした。


空を見上げると、東京では珍しく、きれいな星空が見えた。


誰かが言っていた、人は死ぬと星になると…