〈さっき私とナツは登校中でした・・・;〉



校舎に入ると私達は教室に向かう。

5月。

ゴールデンウィークを終え、辛い五月病を乗り越えて季節は梅雨に入ろうとしている。
「あのさ。ケイ君ん家の連絡先とか知らないの??」

首を傾げながらそう聞いてきたナツ。

〜〜っ・・・・・・。出来ればそのことには触れてほしくなかったんだけどなぁ・・・。

「連絡先知ってたらこんなに凹んでないよ・・・。」

このことに関してどれだけ悔やんで嘆いたことか・・・。

あの頃の私達は連絡先なんかに興味がなかったから・・・。

年賀状は出していたけどお互いに住所は親に書いてもらってたし。