「でっでもさ、男でもメチャクチャ可愛いかもしんないだろ!きっと小柄で色白で僕とか言っちゃうんだぜ。なぁそうだろアダッチー。どんな感じなん?」

足達は何も言わずにどこか遠いところを見ている。明らかに挙動不審。

「あれーもしかして見たことないのかなー?」

「そーいえば朝のHR副担がやってたよなー」

足達はじりじりと黒板前に追い詰められ、結局逃げ場がなくなり白状した。

「実は今日も寝坊しちまって朝の会議に出てないんだ。
元々隣のクラスになる予定だったんだが、うちのクラスこの前一人辞めただろ?それで人数調整のために急遽こっちに来ることになったんだ。だから俺は書類を受け取っただけで。
本当は俺が話とかしないといけなかったんだが、副担の網代先生が色々やってくれてな。俺のやることはなくなっちまったわけだ」

「やってくれたんじゃなくて、アダッチがやらないから、おじいちゃん先生が仕方なくやってくれたんだろー?」

「。。。その通りです」

まぁ足達のダメさはみんなわかってる。
いつものことだ。

「とにかく!明日は休むなよ?転校生の顔は明日までのお楽しみってことで。それじゃ、また明日!ちゃんと掃除して帰るんだぞー」