私は龍臣に背を向けてベンチに座った



見上げた先には半分散ってしまった桜の木



風が吹くたびに花びらが舞う



私は思わず呟いた



「綺麗…」



そういえば、あの約束って龍臣は…



「覚えてないよねぇ」



「何が?」



「ぅわっ!!!びっくりしたぁ。」



「悪い悪い。はいよ。朔良の分」



そう言って私は龍臣にお茶のペットボトルを貰った



「ありがとう」