ガラララ…



龍臣は3年2組の教室を開けた



ここは私達が今日から卒業式までの1年間を過ごす教室



6列に並んだ机、黒板の横には新しい時間割表が貼られている



窓にかけられたベージュのカーテンが外から吹く風になびいている



私の席は窓際の後ろから2番目で龍臣は私の右隣





「教室、誰も居ないね」



「朔良が寝てる間に帰ったからな」



「意地悪!」



私達は喋りながら自分の席に置いている鞄を持った



私は空いてる窓を閉めながら龍臣に話しかけた



「帰りに少し寄り道していい?」