―ガタンッ―

車が大きく揺れ、目をこすりながらキョロキョロとした。


「ん?起こしたか」

「いえ…」

寝た自分が悪いから。
普通なら起きてるのが常識だけど…

「もうすぐ着くから、それまで寝てろ」

「いえ、起きてます」

眠気も、スッキリとしたものだから暇だし。
それに、前より話すことが減ったことに気がついたから。

あの日を思い出すと頭の中が真っ白になってしまう。
だから、避けていたのかもしれない。


「久しぶりだな。話すの」

「そうですね」

心を読まれたのかな?