「ゴメンね。もう言わないし……諦めるよ」

…何を言ってるのだろう。自分って、そんなもんだったの?
諦める?そんな簡単なことで?

馬鹿。本当に。小さなことで諦めるなんて…本気じゃなかったってこと?

「…その程度だったんですね。自分って」

「え?」

「これしきで、悔やんで…離れるなんて、アホくさ」


立ち上がって、先生に近づいた。

―パンッ―


静かな保健室に、小さな音が響いた。
その小さな音は、自分には大きな音に聞こえた。何かが崩れるような…大きな音に。

おもいっきり平手打ちをした。悔しいよ…軽い恋愛だったの?