「ありがとうございます」

ここは、甘えとこうかな?

「ううん。木田先生も…」

「ああ。ありがとうございます」


吉田先生の車に乗り込もうとしたら…後ろから呼ばれた。

「南!」

要だ。すごい形相だ。怖っ!

「俺も乗せてって!」

仕方なく四人で帰ることに。
でも、すっごいシラケてる。

「…南ってさ、中学どーだった?」

いきなり要が自分に聞いてきた。

「…馬鹿だった」

「え?天才じゃん」

天才じゃなかったよ。必死になって勉強したから。

やっぱり、隠しきれないよ。無理だ。
言いたいよ…


「本当に馬鹿だったよ?」

外を見た。全てが…闇に包まれていた。まるで、自分みたい。

「宮沢さん?」

「宮沢?」


全部、吐き出したかった。本当の自分を知って欲しくて…


でも…