「ね、お願いだから黙ってて。 俺今は生徒会室にいることになってるんだ」 口を押さえられているため声が出ずに何度も頷くと、 生徒会長はそろそろと手を離した。 「ここで見たことは忘れて。 いいね?」 校舎ではショートホームルームの開始のチャイムが鳴っている。 ――あぁ、また遅刻した。