黒崎は慌てて琴音の上から降りると、頭を下げた。

「悪かった。よくやるんだが、女の子を轢いたのははじめてなんだ。許してくれ」

よくやるのか、この人は。

琴音が黒崎を見やる。

琴音も立ち上がってみてわかったがとにかくデカい。

ゆうに180センチをこえる身長。おまけに筋肉質でがっちりした体つき。

それにしてもどうも……

「なんだ。鵜月さん来てたんだ。
気にしないで、黒崎は少しネジがゆるんでるみたいなんだ」

そういうと、速水は自分の頭をこつん、と叩いた。