「なにこのカラクリ!すっごー」

脅しているのに全く怯えた表情を見せない青空にアルタは今だに馬鹿にされていると感じ更に悔しくなって目元がジワリとなる。

「だから!!出てけって言ってんだろ!!!」


ダンダン!!!

2発の銃声が響く、突然の発砲に青空は目を見開いて涙目のアルタを見つめる。


弾丸は青空のすぐ側を通り抜けて壁に直撃した。

「ご、ごめん!!何か気に食わない事言った!?」

「お前の……存在が気に食わない………早く船から降りろ」


ゴシゴシと服の袖で涙を拭って今度は銃口を青空の額に押し当てる。

ヒヤリとした冷たさに何も言えなくなった、流石にこの近距離でしかも銃が相手じゃ青空も黙り込んでしまう。

「止めろ」

少しの沈黙の後思いがけない第三者の声にアルタはビクリと肩を震わせて声のした方に顔を向ける。