「アハハハハハハハ!!」



近くで爆笑されると耳が痛い。


そう思いながら少女は隣りで爆笑しているジェイルを見上げる。

素直になかなか医務室に行かないリオンを気絶させて医務室に連れて行く所だったと説明し何故か爆笑され、リオンをジェイルが少女の代わりに担いで二人で医務室に向かう事になった。


「しかし嬢ちゃんよく図体デカい奴運んだな、さっきの襲撃の時も見たが、そんな細いのにすげぇ馬力だよな」

「まぁ鍛えてたから」

乙女としては怪力を褒められても嬉しくないからかそっけなく返事を返す。

「あれぐらい出来なきゃこの船に居られねぇしな、テメェの身はテメェで守れって事だ」


もう少女がこの空賊団に一時的に仲間入りする話しは伝わっているらしく、ジェイルの歓迎モードに拒否されなくてほっとする。


本音を言えば身寄りが無いこの異世界で寝泊まり出来る場所で拒絶されたら居心地が悪い。