「人は呼ぶな」
「けど」
「大丈夫だから、とりあえず黙れ」
リオンの言葉に素直に黙る少女。
「なんでそんなやせ我慢すんのよ」
「ここの団長だから」
「意味が解らない」
「一番偉い奴が仲間に助けられたり弱ってる頼り無い所見せて見ろ、仲間は付いて来ない」
リオンの言葉に納得が行かない顔のままリオンの隣りに屈んで手を握る。
「解らないじゃん、仲間なんでしょ?仲間って助け合っていくもんじゃないの?」
よほど辛いのかリオンの眉間の皺がより深くなる、ちゃんと聞いて居るか解らないが更に言葉を続ける少女。
「私は付いてくよ!……………だって行く所無いし!!」
「…………」
一言余計だしキッパリ言い切るなとリオンは口には出さずに心に止どめといた。