「やせ我慢すんな!!!」
中々素直に痛いと言ってくれないから余計に申し訳ない気持ちと言ってくれないもどかしさからじいちゃん直伝のパンチを振う
拳は弱っているリオンには止める事が出来ずもろにお腹に食らい、うっと呻いたと思えばヨロヨロと蹲る。
「えっ?ちょっと冗談よしてよー」
「……お前」
蹲るリオンから逆に見上げられその表情は冗談を言っている顔では無く、真面目に苦悶の表情をしている、なんだか額から脂汗も浮かんできたのは気のせいだろうか。
「やだしっかりしてよ、思い切り私が止どめ刺したみたいじゃん!」
みたいでは無く確実に少女が止どめを刺したのだが、少女は慌ててSOS!SOS!と叫びながらあわあわと右往左往しだす始末。
「いや落ち着け自分、人を呼べばいいじゃん」
そう言って人を呼びに行こうとした時手が伸びてきてがっしりと少女の腕を掴む。