「な、何でしょう?」
突然降り懸かった麻酔薬のトラウマがジェイルに見られるだけで若干、肩をガタガタと震えさせる
無言のままジェイルは下瞼を手で伸して見つめるのではなく眼球を見るように見つめ次に顎を引っ張り口の中を見て手をおでこに当てる。
訳も解らず少女はなされるがままになり、ジェイルは納得したように頷きポンッと手を少女の頭に乗せる。
「異常無しだ、余り無理すんじゃねぇぞ」
それだけ言いジェイルは少しの恐怖を残して医務室を出て行った。
「「……………」」
ジェイルの背中を見送り全員暫く無言のまま急いで医務室を片付け始めた。