「……………キャプテン」
か細い声が聞こえその場にいた全員が口を閉じる。
「……すんま…せん………途中…リ……タイア……みたいっす」
切れ切れに何とか言葉を繋げて喋り力無く笑うフィード。
「…………苦しいか?」
膝を着いて尋ねそれにゆっくり首を振って答えるフィード。
「苦しい……し………悔しい」
ギリギリと歯を食いしばる、何処からか鼻を啜る音やフィードの名前を呼ぶ声が聞こえる。
「ちょっと!!」
そんな沈んだ空気の中一喝するように少女が声を上げ、その場の視線が集中する。
「何で何もしないの!?まだ助かるかも知れないじゃん!!」
怒りを現わにしズンズンと人を掻き分け和の中心に歩いて行く。