「予告無しでスピード出したんだ殆どの奴が吹き飛んだ」
「はっ?」
何事も無かった様に言うが、その言葉で少女が頭に疑問を浮かべるには十分で。
「吹き飛んだって、ここ空の上だけよね?」
吹き飛んだら………やばいじゃん
そんな事に疑問を感じながら何も言わずに男を見上げてみれば相手もこちらを見て来たので何故か身構えてしまう。
「な、何?」
「何か武術の手解きでも受けてたのか?」
「あぁ、家が道場開いてて、おじいちゃんが自分の身は自分で守れって言われててスパルタ指導受けてたから」
その言葉にあの反射神経とその後のカウンターにも少し納得するが、だからと言って警戒心が緩む事は無い、突然少女が現れその後すぐに敵が出現したのだ、何も関係が無いと言われてもそれを信じる理由が何処にも無い、例え少女に助けられたとしても。
「もう一度聞く、何処から来て何が目的だ」
鋭い視線に少女は正直に今までの経緯を話出した。