「何処だそこ!?真面目に答えろや!!」
回りを囲んでいたいかついお兄様方の眉間は更に深くなって怖さ倍増だ。
「気がついたら此所に居たの!!」
自棄になりながら少女は当たり散らす様に声を張り上げて言い、約数十分前の出来事を思い出す。
その日は行きつけのスーパーが大好物のちょっとお高いアイス『ハーゲ●ダッツ』の安売りだったので、嬉々として少女はスーパーの籠にアイスを入れ買い込んだ、その時に商店街で開かれている福引きのチケットを三枚貰い、帰りに通り道だしやるかぁ程度にしか思っていなかった。
「はい、チケット」
「ほい、んじゃ三回これ回してね」
仮設テントの下商店街の青いはっぴを着たほぼツルッパゲのおじいちゃんにチケットを渡して福を引こうと取手を握り時計回り回す。