大人っぽい第一印象とは正反対のキラキラした笑顔で自己紹介をしてたね

今思えば、この時から少しずつあつしに惹かれていたのかもしれない



この時はまだあつしの左手の薬指に光る指輪に…

気づいていなかったから

その指輪の意味も知らなかったから…


一通り自己紹介などをすませてから席に着く


私の席はあつしの隣


楽しい時間が過ぎていく中であつしが私に質問を投げかけてきた


｢あみちゃんて彼氏とかいるの？｣


｢居ないよ。こないだまで居たんだけど色々あって別れたばっかりなんだ｣

｢色々って？｣


｢…言わなきゃダメ？別に隠すわけじゃないけど、少し引きずってて…思い出しちゃうから、まだ誰かに話すのはツライかも。ごめんね｣

｢そっかぁ。俺こそごめん。イヤなら無理に話さなくていいよ。ちょっと無神経なこと聞いちゃったな〜｣


｢大丈夫！気にしないで！｣


｢ホントごめん。｣


今日初めて会ったばかりの女の子に真剣に謝るあつし


だいたいの人は、こういう暗い話になったら、軽く流したり、話を変えたりするのに、あつしはその後も申し訳なさそうに謝ってたね


あつしは、本当に優しい人でした