9時を過ぎた頃


公園に一台の車が入ってきた

黒のセダン車

すぐにあつしだと分かった

不安や苛立ちはあったけど、あつしと会って話せば全部解決すると思った
車からあつしが降りてきたのと同時に私もあつしに向かって歩き出した

「あみ!ごめん。本当にごめん!誕生日なのに…」

「大丈夫だよ。リクくん具合い悪かったならしょうがないよ。寂しかったけど来てくれたからいいんだ!」

「ありがとう。」

あつしがホッとした顔を見せた

「リクくん大丈夫なの?」
「まだ熱はあるけど、とりあえずはヤスヒロさんが来たから大丈夫!」

「よかったぁ☆」

「あみは優しいな!まぁそういうとこが好きなんだけど☆とりあえず車のろ?」

「うん☆」

色々あった誕生日

でもこれから仕切り直し!

そう思って車に乗り込む

「あみ、あのさ。今からじゃレストラン間に合わないんだ。せっかく予約したんだけど…本当にごめん」

「いいよ!レストランじゃなくてもあつしがいたらいいの☆それに予約してくれてたことが嬉しいから!」

あつしは私を愛しそうな顔で見つめながらニコッて笑った

聞きたいことは山ほどあった


でもあつしのそんな顔を見たら何も聞けなくなった