バースはわななく拳を必死に押さえ付け、ルナの横を通り過ぎて扉に向かった。
こんな奴と話してると疲れるだけだし、ムカつくだけだ。
「ちょっと、まだ終わってないわよ!」
喚きたいなら気の済むまで喚け。
だが、次のルナの一言でバースは立ち止まらずを得なかった。
「戦いの最中に敵に背を向けるなんて、神人として失格ね。弱い神人」
「ルナ…」
相手を睨み付けるバース。ルナの馬鹿にしたような笑いが、バースの神経を逆撫でした。