それにビビったのか、ルナは少し後ろに後退りした。
他の生徒が何事かと二人を遠くから見ている。
「訓練だから手を抜かないんだろ?訓練で手を抜いて、実戦で本気出せるのかよ。そんな考えだからお前は私に負けたんだよ」
「何ですって」
ルナは怒りの形相でこちらに詰め寄って来た。
「貴方にそこまで言われる筋合いないわよ!自分がちょっと他の人より強いからって、調子乗ってんじゃないの!」
「何だと…」
本当にムカつく。弱い奴ほど突っ掛かって来るんだ。本気でムカつく。