「あー、一つ言い忘れた」
軽く呼び止めると、ルナは振り返った。振り返った先には殺気を隠し切れないジュリアの姿。
「バースに手を出してみろ。その時は私が、お前にけじめをつけさせてやる」
「……」
何も言わずにルナはその場から立ち去った。
「はぁ…」
ジュリアはその場にドスンっと座り、こわ張った顔を撫でた。
「何か今のバースみたいで嫌だったな。よかった。ヘウ"ンちゃんがいなくて」
だがあの言葉は脅しなんかじゃない。もしルナがバースに何かしたら、本当に殺すつもりだ。
約束を守れない奴にはなりたくない。