「あー、それなら大丈夫。あいつは簡単に死なないから。例え相手がハンターでも」
ルナは気に入らなかったのか、眉をピクッと動かした。
「私がハンターって分かるの?」
「うん。これでも聖獣ですから。貴方から血の匂いが沢山する」
身体に染み込んだ匂いは消えない。それは沢山の人を殺し、沢山の血の雨を浴びたと言う事。
「バースの事殺したいの?」
ジュリアが聞いた。
バースがこの街で犯した過ちをジュリアは知っている。沢山の命を奪った事も。
そしてルナにその現場を見られた事も。
ルナにはバースを殺したい理由がある事は分かっているが、敢えて聞く。