すると、ジュリアさんが何かを思い出したように口を開く。
「そういえばさ、今日ってバースの誕生日じゃなかったっけ?」
「そうなんですか?」
ヘウ"ンの隣でオペラが頷いている。
バースの誕生日なんて知らなかった。
「誕生日なんだ…」
ヘウ"ンは暫く考えてから、席を立った。
「どこ行くの?」
ジュリアさんが聞いて来る。
「誕生日プレゼント作ろうと思って」
「へー。何作るの?」
「アップルパイ。お母さんがよく作ってて、凄く美味しいんです」
バースの欲しい物とか分からないけど、食べ物だったらバースも喜んでくれるだろう。