だからワザとからかうんだ。こいつはそういう奴だから。
バースは何となく気になった事を聞いた。
「あいつ、どうしてる?」
「んー。あいつって誰?」
分かってるくせに。こいつは…。
バースは込み上がるものを押さえ言った。
「あいつだよ。ヘウ"ンだよ!」
ジュリアは白々しく答えた。
「ああ、ヘウ"ンちゃんね。最初は来たいって言ってたけど、残ってもらったよ。バースもその方がいいんでしょ?」
「ああ…」
あまり嫌な過去を知られたくない。例え信じた生徒でも。