バースは神剣に風を溜め、鎧の左腕の関節部分に神剣を差し込み、風を一気に吐き出す。
鎧の腕は吹き飛び、一本の剣がカランと地面に落ちる。
鎧は動揺するような素振りを見せたが、すぐに自分の左側に剣を振った。
「鎧にしては賢いな。攻撃が来た方に攻撃するなんて」
左側にバースはおらず、バースは鎧の前に移動していた。だが鎧はバースとは全然違う方向に剣を振り回している。
「お前は耳が聞こえないから、私が気配を消してる限り私の姿を捕らえられないんだろう」