「ケーキ持って行くから楽しみにしててね」
「いらねぇよ…」
本当は凄く嬉しかった。誕生日を覚えててくれた事も、祝ってくれる事も。
そして先生は辺りを見回し、
「バースごめん。ちょっと電話してくるね」
そう言って先生は街に備え付けられている公衆電話に向かった。
一人そこで待っていたバースは、背後から声をかけられた。聞き覚えのある声。出来れば聞きたくなかった。
「あらバース。今日は先生とデート?」