学校の近くにある高台に建てられた墓の前に、バースはさきほど買った花を置いた。
「お久し振りです。先生」
学校で孤独だったバースにただ一人、優しく接してくれたのが先生だった。
でも、バースの十歳の誕生日に死んでしまった。
それは、周りにはバースが殺したように見えた。
だがバースは殺してない。
殺す理由もないし、殺したいなんて微塵も思わない。なのに…。
「誰も信じてくれないよ…」