「おいっ、なつみ!俺がなんかしたみたいじゃん!!」

なき続けるあたしを見て、隆哉わおろおろしている。
でもそんな隆哉も可愛い。
ってか、色んな隆哉をもっと見たい。
おこってる隆哉、楽しそうな隆哉、悲しそうな隆哉、つまらなさそうな隆哉……

「なつみ!」

ちゅっ

一瞬なにがおきたのか分からなかった。
ただ――、あたしの唇になにかがくっついたのが分かった。

やわらかくて、暖かいなにか。


なんだろう、これ??



でもすぐわかった。これわ隆哉の唇だって。
あたしたちわ今、キスをしてるんだって。


「どーだ、なつみ。これで泣き止め。」


「隆哉……」


「おわわ、またないちゃって!」


「えへへ」

また涙が出てきてた。けどね、隆哉これわうれし泣きだよ?