「あらら、また泣いてる」
え?
不意に後ろから声が聞こえてきた。
ゆっくり後ろを振り返ると、そこにいたのわ小さい男の子だった。
といっても、格好なんかわ全然変。
頭わ金髪で雲みたいなズボンをはいて、上半身わ裸。
ってなんで?
この男の子どうやって入ってきたの??
この部屋わドアも窓もない。
壁をぶち壊さない限り入ってくるのわ絶対無理。
この子…どうやって?
「き、君どうやってここに入ってきたの?」
手が震えてる。
あたしの本能がこの子わ、人間じゃないって訴えている。
「えっとねぇ〜『いって来い』ってお父様に言われたの。
だから飛んできたんだ。」
そういって背中にある、白いものをパタパタ動かした。
まさか、それって…羽!?
大体こんな5歳くらいの男の子が『お父様』って…
普通ありえない。
だってさ、格好といい羽といい……
きっとこの子わ人間じゃない。
きっと、きっと…天使なんだ!