こんなんじゃダメだって思って、言えたセリフも、「あたし急いでたから。ごめん」それだけ。


あれ?


川島の目、少し赤い?

どうして?


「泣いたの?」

友達と言えるかどうかのあたしが、気付けばこんなことを聞いてしまっていた。


「あと残っちゃったか…。」
川島わ寂しそうに言った。

悲しそうな顔も可愛いな。
あたしわそれを聞きながら、そんなことを考えてしまっていた。


勝てるわけないのに、あたしと川島を比べていた。


「あっ、授業始まるからいくね?
それじゃ、バイバイ」


「あっ、うん。バイバイ」


川島わ走って、教室のほうへ行った。



聞いちゃいけなかったよなぁ-…
泣いてる理由なんて。

だって川島、あのあとからどっかそわそわしてたもん。