ガラッ


バタンッ


最悪。

隆哉の前で泣いちゃうのなんて……

絶対自分のこと好きだってバレちゃったよ。

最悪、最悪…!


あたしわトイレを通りすぎて、中庭へと走っていった。


ドンッ

角を曲がったとき誰かとぶつかってしまった。


「あっ、ごめん」

そう言って顔をあげてみたら、そこにいたのわ今一番会いたくない人だった。


「か…川島」


「ごめんね!全然前見てなくて…
どっかケガとかした?」


ぶつかってしまったのわ、川島だった。

完全に走っていたあたしが悪いのに、必死で謝ってくる。



「平気だよ…」

それに比べてあたしときたら、……可愛くない。

自分が悪いのにこんな態度。


顔でも川島に勝てないのに、性格もわるかったらどうしようもないのに。