二人が向かったのは、浦安の大きなテーマパークよりは劣るが、なかなかの人気のある遊園地だ。


「わ…。ジェットコースターだ。ねぇ稔…。」


「桜って高いところ好きなんだっけな。あれに最初に乗ろうって?いいよ、行こうぜ」


「さっすが稔ねー。話がわかる♪」



桜の絶叫系好きのせいか、最初は嫌がっていた稔も、何回も乗らされているうちに今では平気どころか好きなアトラクションの一つにさえなってしまっていた。


 もう、今日だけで数えても11回目だ。


 さすがにスタッフも二人の顔を覚え、毎度苦笑される。