「なぁ、桜。探しものも見つかったことだし、どっか遊びにいかねー?」


「いいけど…珍しいね。稔が誘ってくれるなんて。ちょっと待ってて、着替えてくるから。」



 
 そう言って、ご機嫌で部屋に戻る桜。



 部屋に戻ってからもう30分。

 
 どうして女の子の着替えというのは、こうも時間がかかるのだろうか。



「おまたせ。」


「遅せーな。ま、いいや。じゃ、いこーぜ」



 いつもよりお洒落しているように見える桜。

 
 心なしか、表情も明るい。


俺から誘ったのが嬉しかったのか?
と稔も内心喜んでいたりもした。





 そう思うと、少し照れくさいなと思いながら、稔は桜と家を出た。