するとある一軒の家の前に救急車とパトカーが止まっている。




「あれ…?何かあったのかな?」



 飛鳥が近づく。



 家の中から担架が出てきた。


 そして、その後ろに足の所々に怪我をした男の子と、泣きじゃくってる小さな女の子がいる。


 男の子と女の子は警察官と一緒にパトカーに乗り、担架は救急車に乗せられた。


 

 それを見ていた桜の様子が一変した。





 突然、地面にひざまづいて倒れ、頭を押さえている。


 良く見ると、体が小刻みに震えている。




「さ、桜!?どうしたんだよ!桜!?」



 桜の頭の中に、今と同じような情景が浮かんでいた。