「いやぁぁぁぁぁあ!」


気づけば叫んでいた。
今は真夜中で、夜行バスもとっくに出ていて人気のない場所だと分かっていたけど叫ばずにいられなかった。



(アキ!アキ!アキ!!)



「離して!!誰か!!
いやぁぁぁあ!!」



バシッ!!


頬に痛みがはしった



「ギャーギャーうるせぇんだよ」




「喚いても誰も来ないよ♪」


「大人しくしてないと優しく出来ないよ〜?」


男たちのニヤニヤ笑いに寒気がした。



足から力が抜けていった


(足!お願いだから動いてよ!!)




その時、信号が変わってワンボックスカーが近づいてきた。




(いやっ………触るなっ)



男たちは私の腕を引っ張って囲みながらクルマに向かって歩き始めた。