……それよりも。


今はあたしの横を歩くこの男を何とかしなければ。


寮の前からずっとついてくる。


「……タカセクン」


「なに?」
そう答えて浮かべる笑顔は、朝に見たい笑顔ナンバーワンかもしれない。
世間の女子にとっては。


「さっさと全部吐いてくれないかな」


「メモ読まなかったの?」


「読んだ」