(そうだ)


田圃に挟まれた道を歩いていると、さっき感じた不思議な違和感の正体に気付いた。


『大学の友達』


この言葉だった。


『大学』『友達』

大貴がこの2つを合わせて使うのは初めてではないだろうか。


少なくとも、あたしの前では。



(大貴は……)

大学の友達とどんな話をするのだろう。


3年間一緒にやってきて、初めてそんなことに興味を持った気がする。