結局まともな練習はできなかった。


あの見学者のせいで、ね。

決勝が近いっていうのに……


仕事と試合とでパンクしそうなあたしが一番真面目に練習していた気がする。



あのバスケ少女の優菜まで見惚れてたもんなぁ。

優菜の場合はあの動きに惚れ惚れしていたのかもしれないけど。





部活を終えて寮に戻ると、大貴が夕飯を用意して待っていてくれた。