朝、目を覚ますと目の前に大貴の顔があった。 その頬には一筋の痕がある。 まだ眠る、大貴の顔に触れた。 ゆっくりと顔を近付けて目を閉じる。 そっと口付けた。 あたしが泣かせたの? あたしが十星のことを黙ってたことが悲しかった? あたしが、十星に触られたことが嫌だった? 大貴が泣くところなんて、あたし見たことないよ。 それは何の涙なの?