なんて優しい人なんだ!
と思いながら、
「本当にすみませんでした。怪我はありませんか?」
と男の人に聞くと、
「いや、大丈夫だよ、これからは気をつけてね」
と言って、私の前を去っていった。
優しい人だったなあ...
と思いつつ、時計を見ると...
「ぎゃあああああああ!!遅刻~~~~~~~!!」
と言って、前を見て、学校まで走りだしたのであった。
しかし、そんな私の後ろ姿を見て、
男の人が、怪しい笑みを浮かべているところなんて
私は気がついていなかった...
これからの、学校生活にあの人が関わってくるなんて.....
隼人said
俺は、五十嵐隼人。
白蘭高校2年。
今日は、新入生が入ってくるらしい。
まあ、俺には関係ないが...
だから、学校をさぼろうと思って、学校の角を
曲ろうとしたら...
どんっ!
とかいって、俺にぶつかってきた。
なんだコイツ。とか思いつつ、顔を見ると
結構俺のタイプ♪
それでテンションが上がったうえ、
コイツ俺と同じ高校だし。
ますますテンション上がりまくる。
だが、顔に出さないのが俺のモットー。
だから俺は、その女に
「大丈夫?」
って、表の顔で優しく言ってやった。
そしたら、顔赤くして、
「本当にすみませんでした...」
っていうもんだから、俺は
「いや、大丈夫だよ、これからは気をつけてね。」
って言って、ソイツの前を去った。
1つの生徒手帳を拾って...
走り去っていくソイツの姿を見て、
怪しい笑みを浮かべたのは言うまでもない......
あの、優しい人から別れた後、
無事学校に着きましたとも!!
そして、私の教室は....
「1年A組かあ...」
でした。
そして、教室...
勢いよく教室のドアを開けると...
みんなの視線が私に向けられた。
まわりは、
「あいつだよ。」
「あの、西城麗華?」
「すっげーかわいいんだけど」
と言っていた。
けれど、それは虚しく麗華には聞こえていなかった。
そして、席に着いた。
すると、
「ねえ!」
といきなり、前の席の子に声をかけらけた。
「あなた、西城麗華ちゃんだよね!」
この人なに言ってんだろう...
と思いつつ、
「そうですけど...」
と言うと、なぜか目を輝かせながら、
「私ね!山田亜里沙っていうの!!」
「友達にならない!?」
と私が今1番欲しかった言葉を言ってくるもんだから、
「はい!ぜひ!私は、西城麗華って言います!」
すごい勢いで言っちゃった...
そしたら、彼女は
「じゃあ、私のことは~亜里沙ってよんでね!」
「じゃあ、私のことは、麗華って呼んで!!」
こうやって、白蘭高校初の友達ができました!
そして、亜里沙と他愛のない話をしていると、
ピーンポーンパーンポーン
ん?なんだろ。
『只今から、入学式をはじめます。関係のある生徒は体育館に集まりなさい。』
ああ!入学式か!忘れてた!
(↑お前も関係あるんだぞ(^^:)
そして、みんなで廊下に並んで、体育館へ向かった。
~入学式をはじめます~
といって、入学式が始まった。
30分後...
~生徒会長あいさつ~
そう言って、ある男の人が、壇上に上がってきた。
そして、前を見て話す!という時。
あっ!
あれはたしか、朝ぶつかった人だ!!
と思って、壇上をみると、男の人と目が合った。
すると、男の人は、
「これで終わります。あ、後1年A組の西城麗華。後で生徒会室に来てください」
ザワザワ...
NO~~~~~~~~~~~~~!!
なんで私?なんか悪いことした?
いや!したんだった!
あの、男の人にぶつかったんだった!
どうしよう...
退学とか?停学とか?
なにされるんだろ~(:△:)
助けて~お母さん~(汗
そして時は、入学式後...
私が今、何処にいるだって?
そうとも。
私は、生徒会の前に立っている。
入ろうか、逃げようか迷った結果、
後が怖いから入った。
中は、案外普通で、
普通の教室よりでかいというほどだった
「あのぉ...西城麗華ですけどぉ...」
すると、奥で、がさっと音がなると、
ある1人の男の子が出てきた。
そして、徐々に近付くにつれ、
顔も分かって来た。
私を呼び出した人だって。
ここまで来て、ちょっと怖くなってきた私...
すると、男の人が突然口を開いた。
「君が、西城麗華さん?」
と言われたから、私は、
「あの、朝はすみませんでしたっ!!」
と大きい声で叫んでしまった。
すると、頭の上の方で男の人の声が聞こえた。
「君が、朝、僕の上に落ちてきた子?」
確認するように聞いてきたから、
「はいそうです...」
ちょっとションボリしてしまった。
すると、男の人は、
思いもよらない事を言い出した。