親から1週間海外旅行に行くから
知り合いの家で預かってもらえと言われ
来てはみたものの…
なんだこの有り様は。
目の前には
真っ黒焦げの卵焼き。
無造作に切られた野菜炒め。
洗って切っただけのサラダ。
「あはは―…こんなもんしか作れないや…」
と、目の前で苦笑いを浮かべるのは
この料理とは思えぬ料理を作った、著本人。
「まぁいいや…い、いただきます…。」
俺は戸惑いながらも、その料理を口に運んだ。
「ぶっっ!!!!なんだこりゃ!!!!」
思わず吹き出してしまい、あかねが慌てて布巾を持ってきた。
「あわわわ…本当にごめんなさい………」
あかねが布巾で拭きながら、申し訳なさそうに謝ってきた。
本人には言わないが、物凄く個性的な味だ。
只今の時刻。
13時45分
まだこの家に来てから、1時間15分しかたっていないのか……
これからの1週間…
考えるだけで、とてつもない不安な気がした……